YDC SONARの導入効果について教えてください。
これまでも生産ラインのデータを収集・分析してきましたが、ほぼ手作業で対応してきたため、1日に処理できるデータは200~300個が限界でした。
そのため複雑な分析をしなければならない工程や、大量のデータ分析を必要とする工程の最適化を図るのは容易ではありませんでした。また、全体最適という視点で捉えたとき、工程間の因果関係や影響度合いを見極めるのも難しい状況でした。
センサーも大幅に増設して、1日あたり10,000~15,000個、すなわち従来の約50倍のデータの収集を開始。YDC SONARによって、効率的かつ一元的に収集・管理・分析できるようになりました。その結果、「(1)収率の向上」や「(2)間接業務の効率化」、「(3)情報共有の迅速化」といった成果が上がっており、間接的には「(4)データ収集・解析プロセスの見直し」といった効果も見られます。使いこなしていけば、さらなる成果の向上も期待できると考えています。各成果の詳細は次の通りです。
その結果、「(1)収率の向上」や「(2)間接業務の効率化」、「(3)情報共有の迅速化」といった成果が上がっており、間接的には「(4)データ収集・解析プロセスの見直し」といった効果も見られます。使いこなしていけば、さらなる成果の向上も期待できると考えています。各成果の詳細は次の通りです。
【成果1】収率の向上
YDC SONARの利用を開始して1,500ロット分のデータを分析したところ、今まで見えていなかった変化に気づき、結果収率を0.5%向上することができました。0.5%という数字は大きくありません。しかし、これまでさまざまな生産ラインの改良や設定の見直しを重ねてきた中で、従来の手法では収率を改善するのは難しい状況が続いていましたので、小さくても確実な効果の積み重ねが見えるようになった事は大きな成果だと捉えています。
【成果2】間接業務の効率化
これまでは、サマリレポートを数時間をかけて表計算ソフトなどを用いて作成し、イントラネットの掲示板にコピー・ペーストしていました。処理が自動化されたことで作業時間とリソースが不要となり、作業ミスなどによる遅れやミスといったリスクも改善されました。
【成果3】情報共有の迅速化
これまでは月初に前月の実績データを分析・確認していたので、仮に問題や計画との乖離が発生していてもその発見が遅れ、対策が後手に回る事がありました。
YDC SONARを導入してからは、前日のサマリデータを簡単に確認できるようになったので、改善が必要な場合のアクションも迅速に対応できるようになりました。収率の低下の影響を最小限に食い止められるようになっただけでなく、データに対する意識も変わってきたと感じています。
【成果4】データ収集・解析プロセスの見直し
旧来のデータ収集・分析プロセスや集計用のマクロなどは、10年来大きな見直しはなされていませんでした。今回、プロセスや分析手法をYDC SONARに落とし込むことが、解析手法やプロセスの見直しをする良い機会となりました。