YDC SONAR 導入前の課題を教えてください。
自動車部品は多種多様な部品と工法で成立しています。それぞれの部門が所有するデータは大量かつ複雑で、YDC SONARを導入する以前は部門ごとで担当者しか知らない状態で蓄積・保有されていました。そのため、担当者が気づかなければ、不良品を作り続けてしまうという構造的な課題がありました。
情報が共有化されていない状態では、不具合が生じたときに迅速な対応ができない…。そうした危機感から、2008年に品質部門で「品質情報のICT化プロジェクト」が発足し、社内の生産や市場品質情報のICT化が進められることになりました。
どのような理由でYDC SONARの採用を決めましたか。
ICT化を図るにあたり、まず、他社を参考にさせていただきました。見学した工場では、現場情報を統合的に管理して検索・分析し、部門横断でデータを蓄積・共有して「見える化」するシステムが構築されており、ダッシュボード上でリアルタイムに課題が共有されていました。当社でもこうしたシステムをぜひとも取り入れたいと考え、導入が検討されることになりました。
当初は社内でのシステム開発を考えましたが、一から構築するとなると予想以上に膨大な時間とコストがかかることが判明し、既存のBI(ビジネスインテリジェンス)ツールの利用を検討しました。
最終的には、さまざまなデータに対する優れた分析性や画面によるデータの可視化が可能なこと、テンプレートを使った情報の抽出や分析方法を横展開できる利便性の高さ、低コストといったことから、YDC SONARを採用することになりました。