今回、EDIシステムをプライベートクラウドに移行した理由を教えてください。
オンプレミスな環境は、信頼性を確保する冗長性や、RPOに関わるバックアップ等、造りがハードウェア技術への依存が大きく、属人化して部分的にはメンテナンスできない状況に陥っていました。そのため、「次世代に引き継げるシステム」をコンセプトに、プライベートクラウドの標準サービスを組み合わせて、システムを移行しました。標準サービスを利用する事で、その技術要素の技術者が担保できるのです。
プライベートクラウド環境に構築する際の課題を教えてください。
オンプレミスとクラウド環境のサービスレベルの差を吸収する必要がありました。
複数のサーバで構成されたEDIシステムをオンプレミスからクラウドに移行するには、ただ動かすだけでなくサービスレベルを意識しながら移行設計を実施する必要があります。
これらの課題に対して、短期間で、安全・確実、かつ・利用者の手を煩わすことなく移行を成功させるためには、インフラや運用に関する経験を持っている三菱ケミカルシステムと、EDIシステムに関して知識と経験、ノウハウを持ち合わせたワイ・ディ・シーの協力が必要だと考えました。
その他の課題を教えてください。
他の大規模開発案件との関係で、インフラ部門のみでの短時間・ピンポイントで移行を実行する必要がありました。
そのため、従来の移行方法(新規構築・逐次移行)がとれませんでしたので、サーバ切替による一括移行の方法を探していました。