Case Study

事例紹介

Excel運用で生じていた運用のムダ時間を大幅に削減

介護・福祉領域におけるトータルソリューションを提供するエヌ・デーソフトウェア株式会社(以下、NDソフトウェア)では、これまで経理業務においてExcelを利用。しかし、上場している同社ではIR関連を始め、求められる書類も多岐に亘ります。正確性、迅速性だけでなく緻密さを追求した結果、エクセルでのファイル管理・運用は限界に。そこで導入を検討したソリューションが「fusion_place」です。導入の経緯と現在の利用状況、そして今後に対してのご要望等について経営企画部 経理グループ マネージャー 伊藤 孝氏、主任 高梨 恵氏、須藤友裕氏の3名にお話を伺いました。

お客様に聞く

Excel運用で限界の現場負担を解消すべく、システム導入へ

fusion_place検討に至る経緯を教えてください。

当社ではこれまで予算管理については、マイクロソフト社のExcelを用いて行なってきました。2006年にJASDAQへ上場していますが、そのタイミングではIR関連業務においても特に大きな支障もなく、運用を継続してきました。しかし最近は営業所が増え、合わせて売上も伸長している事で、集計・配信作業に要する時間が増加傾向にありました。中でもExcelでマクロ等、負荷の掛かる処理をした場合、完了までの処理時間が2時間近くに及び、ファイルに関わる業務は中断せざるを得ませんでした。そうなるとミスも許されない上、処理以外の作業を速やかに進める事が自ずと求められます。2時間の処理の後に集計漏れが発覚する事もあり、負の連鎖で業務時間が伸び伸びになってしまう事態を招いていました。

当社は年間スケジュールにおいて、第3四半期の決算業務と次年度の予算編成を並行して進めています。この状況では予算編成に充てる時間もほとんど確保出来ません。当然ながらその時期は残業時間も膨らむ事になり、チームメンバーの士気にも影響を及ぼしていました。

最近の日本企業では、政府が主導する「働き方改革」をIT活用で推進する動きがあります。私たちが提供する製品もその潮流と重なるものです。その提供元企業の経営企画部がこのような状況だと、模範になりません。状況を改善すべくプロジェクトを立ち上げ、予算管理システム導入を経営陣に起案しました。

しかし、私たちは予算管理システムについては明るくなかったため、まずは広くソリューションを探す事から始めました。以前から利用していた会計システムにもオプションとして予算管理機能はあったのですが、私たちが実現したい事が出来ませんでした。結果的に「クラウドである事」、「地方への導入にも対応出来る事」、「サポート体制の充実」という観点から絞り込み、2つのソリューションを具体的に検討する運びになりました。

業務品質の向上という観点から導入ソリューションを決断

fusion_place導入の決定ポイントについて教えてください。

予算関連のソリューションは一度導入してしまうとリプレースは社内的にもハードルが高くなるため、万一にもサービス終了という事態が起きないように提供企業の規模や信用も重視しました。近年、ベンチャー企業が立ち上げているクラウドソリューションも機能面等で魅力でしたが、信頼性の面で不安が残りました。結果的に業界大手である2つのソリューションを比較検討する事に至りましたが、信頼性を考慮するとやむを得ません。

2つのソリューションのうち、当初はワイ・ディ・シーが提案するfusion_placeは初期構築費用がもう1社と比較して高く、社内では難色を示す声も上がりました。しかし、ご提案時、ワイ・ディ・シーは私たちの業務を的確に理解した提案を出してくれる等、その寄り添う姿勢には共感・安心する事が出来るものでした。システムは導入して終わりではなく、そこがスタート地点です。導入後の事を考えると、業務を理解した上でのサポートは欠かす事が出来ません。今回のシステム導入の意義は業務品質を高める事であり、コストを抑制した結果、散々な事になる懸念が残る選択は出来ません。6項目に分けた評価表を作成した事で最終的には社内でも理解が得られ、稟議はスムーズに承認されました。


fusion_placeの導入はどのように進行していったのでしょうか。

ソリューション検討の評価項目の一つにスケジュールがありました。というのは、2017年9月に当社側で要件を纏め上げ12月頭にはリリースというタイトなスケジュールを組んでいたため、対応の可否を判断材料とせざるを得なかったのです。1月は作業負担が集中する事もあり、繁忙期に間に合わせるためにはこのスケジュールで進めなければなりませんでした。スケジュールについて打診した際、もう1社からは色良い声は戻ってきませんでした。一方、ワイ・ディ・シーは期限までに間に合わせてみせるというスタンスだったので、そこも決め手の一つとなりました。

プロジェクトが始まると、当社は専任2名体制、週に1度ワイ・ディ・シーとの定例会議をマイルストーンとして進行しました。 9月に要件定義が確定後、10月にはマスタ設定まで行うスケジュールです。私たちがシステムに詳しくない上、東京と山形で距離も離れている事もあり、心のどこかで不安な部分もありました。しかし始まってみると、必要に応じて山形にお越し頂く等、まさに「手取り足取り」なサポートでスムーズにプロジェクトは進行し、無事12月にはリリースに漕ぎ着ける事が出来ました。

翌年1月からは業務の難所とも言える配賦処理、2・3月には業務報告への準備といった対応が必要となりましたが、ワイ・ディ・シーのサポートを受けながら自分たちで対処出来ました。fusion_placeは開発画面が直感的な操作が可能な事もあり、システムの作り込みが出来ない私たちでもある程度触る事が出来ます。私たちで対応出来ない部分のみワイ・ディ・シーに依頼という分担で、運用スタート後の改修も効率的に進める事が出来ています。

元々の使い勝手を優先した結果、リリース後の社内評価は上々

新しいシステムへ移行したことで社内から不満などは出ませんでしたか。

これを言うと社外の人からは驚かれるかもしれませんが、実は今回の新システム移行では、運用開始にあたっての社内向け説明会すら開催していません。通常のシステム移行の場合、新システムの操作説明会を何度も開催するのが普通です。しかし、全国各地に営業所が散らばっていたり、年末という時期的な事もあったりで、説明会を各営業所で開催する事は現実的ではありません。これは要件定義前からわかっていたので、新システムの移行に際して二つの点を重要視しました。一つ目はこれまでのインタフェースと極力同じデザイン、使い勝手にする事。もう一つは移行のポイントを網羅したマニュアルを用意する事です。

移行後、社内からは「操作方法はほとんど同じなのに、なぜログインが必要なのか?」という半分冗談めいた声が出たぐらいです。極力、元々のインタフェースに近づけるように意識したものの、新機能等も追加したため、もう少し不満の声が上がる事を想定していました。私たちも少し拍子抜けしてしまった程です。

むしろ、これまでは各担当者がExcelに入力後、関係者にメールで送付する必要がありましたが、そうした手間が不要になりました。メール誤送信のリスクが解消出来た事もポジティブに受け止められている要素の一つかもしれません。


fusion_place導入後の効率化はどの程度進んだのでしょうか。

これまでは業務用パソコンがフリーズしかねない程、重たいExcelファイルに膨大な入力情報がひしめいていたため、チェックにも時間を要していました。そのような環境下のため、集計漏れも少なからず起きており、修正が生じるたびに再チェックも行う等、まさに非効率といえる状況でした。新システムへの移行後はチェック時間が約3分の1となり、作業時間の大幅な削減が出来ました。環境が改善されたため、集計漏れも起きなくなり、再チェックもほとんど不要となりました。

また、これまでは人事異動で部門の責任者が変更になると、その都度ファイルを送る事等が必要でしたが、ログイン権限の変更だけで済むようになったのは作業負荷という観点だけでなく、情報管理のリスク軽減という点でも良かったと感じています。私たちは上場企業のため、予算に関する情報は社内であっても関係のない部門には開示していません。これまでは誤送信を防ぐためにメールを送るだけで何重ものチェックを行う等、本来不要な時間を取られていました。

導入後、実際にチームメンバーの残業時間が大幅に削減された事にも表れています。私たち経理グループは1~3月が繁忙期ですが、その時期の残業時間が前年比で約半分となりました。システムの改修にも一定のメドがつき落ち着くと、より業務効率は上がるものと思います。その分を今後は経営企画業務の本質的な部分でもある、予算編成等、頭を使った仕事へとシフトしていけたらと考えています。

ワイ・ディ・シーへの評価と期待

ワイ・ディ・シーへの評価についてお聞かせください。

導入に至るワイ・ディ・シーの「寄り添う」スタンスがなければ、今回のようなタイトなスケジュール感でリリースする事は難しかったかもしれません。業務を理解しているか否かはシステム構築時に、コミュニケーションの質が大きく変わるという事を改めて実感する事が出来ました。導入後の改修でも、配賦処理のような複雑で難しいところでも「一緒に作り上げる」意識を持ってスムーズに進めて頂けた事には感謝しています。

ワイ・ディ・シーへの要望や今後の期待についてお聞かせください。

細かい部分で言えば、fusion_placeのデータ入力画面がより直感的なインタフェースになればいいと感じる事はあります。しかしそれよりも、私たちの主力であるソフトウェア事業は小売業や製造業等と異なり、予算の見通しを立てづらいという課題を抱えています。どのようにすれば予算の精度を向上していけるか社内で模索しているところなので、解決策をともに協議する事や、今後も出てくるだろう課題に一緒に向き合ってくれるパートナーとしての役割を期待しています。

お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

*取材日時 2018年11月
*エヌ・デーソフトウェア株式会社のサイト
*記載の担当部署は、取材時の組織名です。

関連記事

お問合わせ資料請求