全ての電話回線を把握できていますか? ~いますぐできるPSTN廃止対応の準備~

2019.10.18

ペンネーム:NAGA-4C

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私がワイ・ディ・シーに入社したのは1988年(昭和63年)のこと、元号が二つも進んでしまっていますね。
まずはそんな年寄りの思い出話を聞いてください。
私が、ワイ・ディ・シーに入社して間もないころ、担当するお客様のマシンルームを、先輩が案内してくれました。私は中途入社で、IT業界2年目。
配属された部署はEDIシステムを開発していました。「これが、通信用の電話回線と通信機器だよ。」と見せてくれたラックには、大量の通信機器に接続された、大量の電話回線。前職では全く違うシステムを担当していて、EDIシステムを見るのは初めて。
こんな光景は見たことがありませんでした。担当するお客様のEDIは、このような大量の電話回線を使ってデータ通信が行われているんだと、なんだか圧倒されるような気持になったのを覚えています。

永らく企業間のEDIを担ってきた電話回線によるデータ通信も、2024年のPSTN廃止をもって、その役目を終えようとしていることには、個人的に感慨深いものがあります。

そんなPSTN廃止に向けた準備に関して、「電話回線」という視点で、少しお話させていただきます。

もくじ

  1. 1.はじめに
  2. 2.全ての電話回線を把握できていますか?
  3. 3.隠れEDIは存在しませんか?
  4. 4.電話回線の統合を検討しましょう
  5. 5.まとめ

はじめに

PSTN廃止に向けた準備は進んでいますか?

「相手先との調整で、なかなか進まない…」

そんな状況となっているEDIご担当者の方、お気持ちお察しします。EDIには必ず通信相手が存在し、自分の都合だけでシステム変更を出来ないのが特徴であり、悩みの種。相手の都合に合わせないといけない場合もあるし、こちら側の都合を相手に受け入れてもらわなければならない場合もある。

なかなか大変です。ただ、この「相手」にとらわれすぎていると、対応がどんどん先延ばしになってしまいます。PSTN廃止に向けて、自分たちだけで進められる準備はないものでしょうか?

全ての電話回線を把握できていますか?

電話回線を使用したEDIは、思い出話でも書いた通り昭和の時代から稼働していたものです。
昭和に導入したものをそのまま使用し続けている、というパターンはまずないと思われますが、電話回線を使用したEDIは仕組みが古くブラックボックス化している、といった状態にはなっていないでしょうか?
また、ブラックボックス化までにはなっていないが、EDI担当者が度々変わっていて、EDIシステムの詳細までは把握できていない?となっていないでしょうか?

このような状態となっている場合、まずEDIで使用されている全ての電話回線を把握することが必要です。使用している電話回線が一覧化されているドキュメントがある、という場合でも念のために実態とあっているかを確認しましょう。加えて、どこの部署からどのような名目で電話回線の基本料、使用料が支払われているかも確認しましょう。

最終的には、解約となるわけですから、EDI担当者としてこの時点で把握しておきたいところです。
全ての電話回線の把握、相手先関係なしで進められる、かつ絶対に必要な準備作業です。

隠れEDIは存在しませんか?

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電話回線を確認する際に、隠れEDIが存在しないかを確認しましょう。

電話回線の支払い状況で、把握していないデータ通信を行っている電話回線が存在したら、EDI担当者が把握していないEDI(隠れEDI)が存在する可能性があります。

隠れEDIであっても、PSTN廃止対応は必要です。
隠れEDIとまでは言わなくても、社内のシステム毎にEDIの仕組みが構築されている場合(自分が担当していないEDI)も多いかと思います。

この場合は、社内でのEDI担当の役割分担を明確化しておきましょう。

電話回線の統合を検討しましょう

電話回線の使用状況を更に確認します。複数の電話回線を使用しているが、使用状況から本数を減らしても問題が無いかを検証します。
検証の結果、本数の削減が可能と判断された場合は、具体化を検討します。

この場合、自社EDIが着信(電話がかかってくる)の場合は、通信相手先に電話番号変更を依頼する必要があります。「相手があるから、先に進まない」と前述していますが、これは相手と会話するチャンスなのです。

「PSTN廃止対応、どうしましょうか?」だと、なかなか話は進みませんが、「PSTN廃止対応の一環で、電話回線統合を行っています」と具体的な話になると、相手側も話を聞いてくれる可能性が高くなりこの時、どうせ会話をするのですから、電話番号変更対応ではなく、インターネット系EDIへの変更等の本格対応に話を進めたいところですね。

最近、私が担当しているお客様のEDIシステムにて、通信相手からの申し入れで電話番号を変更するケースが、ちょくちょく発生しています。このケースの対応、電話番号変更の理由まではわからない場合が殆どですが、時期的に相手側はPSTN廃止対応の一環として回線統合を行っている可能性が高いです。

まとめ

今回は、PSTN廃止後にインターネット系EDIのどの通信プロトコルを使用するか?といったような技術的な話ではなく、前段階の準備の話となりました。

既に相手先と、具体的な対応方法を相談し、対応を進めているといった場合でも、電話回線の解約手続きは必要となりますので、電話回線確認の作業は行っておくことをお勧めします。

電話回線使用状況の解析、電話回線統合に関するご相談に関しては、お気軽に弊社までお寄せください。

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