YDCの営業組織を変革させた、7つの基準

取締役副社長 飯田

「見通し管理改革」のご提案として、YDCの経営管理の変遷をお伝えしている全5回の本コラム。

第1回はシステムを導入する10年前までの管理の実態を、
第2回は導入による効果をお伝えしました。

そして今回は、改革の取り組みの一つである営業組織の大きな変化についてお話しさせていただこうと思います。

弊社では見通し管理を加速させる中で、案件の受注プロセスを見直しました。それまで受注までの管理は現場任せ。事業部ごとに色の違う営業組織でしたが、ここを大幅に変更したのです。

■統制のとれた営業組織へ

企業や取り扱う商材によって営業の組織スタイルは異なります。個が強く、それぞれの強みを活かす組織もあれば、統制を取り、チームで取りに行くという組織もあるでしょう。

stockfoto_8614387_XS.jpg

YDCは後者に舵を切りました。というのも、BtoBのシステム開発という商材は、営業スタッフ一人で完結するのが困難だからです。営業とプリセールスがセットで動き、エンジニアに協力を仰ぎながら受注まで持っていくというのがスタンダード。チーム、事業部、全社で平準化された受注管理プロセスを構築しておいたほうが有利に働くと考えました。

■全社基準の創設

そこで我々は、全案件に適用する受注確度の基準を設けました。現場スタッフから経営陣までが共通言語となるものを作ることにより、販売商材や単価が異なる事業部でも一律で予測ができ、見通しが立てやすく、意思決定もしやすくなると考えました。

それまで、受注確度の管理において定量的なものはありませんでした。「今月はこれくらいの数字を出します」とは言うものの、その根拠は曖昧で精度は低い。同じ案件の状況に対してAさんは「確度が高い」と思っても、Bさんは「まだ確度が高いとは言えない」と思うなど、個人の感覚に委ねられる部分も多い。

バラバラの考え方に基づく精度の悪い見通しは粗いもので、結局どの案件にどれだけの力を注げばいいのか、来月の受注はどれほどになるのか、実際の温度感など、現場スタッフに問い合わせることも少なくありませんでした。見通しの数字を立てるにも、どの案件を盛り込むべきか不透明だったのです。加えて基準が不明確なため、各々のスタッフをどう評価すればいいのか、曖昧な状態が続いていました。

■受注確度を7段階に分ける

我々は、以下のような受注確度の定義を定めました。全7段階で、それぞれの段階で起こり得る細かな状況(競合を検討している、値引きを求められている、口頭で注文を受けた、など)を明文化し、全社の誰もがこの基準をもとに同じジャッジが下せるものとなっています。

20181211w-1.jpg

共通基準を導入するに当たっては一部の反発も予想されました。そこで、基準の最終決定は営業部長同士の会議で行いました。

例えば東京と関西では扱う商材が異なり、一方は1〜2週でクロージングできても、もう一方は数ヶ月~数年かかる。このような違いがあるからこそ、経営陣から決定事項として通達されるのではなく、自分たちが納得して決めること、これが全社への浸透には必要不可欠であると考えました。

■全社への浸透と管理のしやすさを実感

マネージャーが自分たちで決めた基準で、自分たちの言葉で現場に語る。これにより、基準は全社へ徐々に浸透していきました。この基準が定着し、現場の営業活動から経営会議まで一気通貫して語られるようになったことで、案件ごとに確度を見て計画に見直しやテコ入れをするといった迅速なフォローができるようになりました。

予算管理上の見通しだけでなく、このような営業プロセスの見直しやプロジェクト別の情報収拾といった仕組みもシステム導入時に考慮したことで、YDCとしての成長を後押ししていると感じています。

 

fusion_place5.jpg

  • LINE
  • Mail