倉庫管理と在庫管理の違い

2020.10.12

こんにちは。YDCのヒラです。

自社の商品等を管理することは、企業が利益を生むために欠かせない業務です。これに関わるのが「倉庫管理」と「在庫管理」ですが、どのような違いがあるのでしょうか。倉庫管理と在庫管理の概要を含め、解説します。

もくじ

  1. 1.倉庫管理とは?
  2. 2.在庫管理とは?
  3. 3.倉庫管理と在庫管理の違いは「対象」と「目的」
  4. 4.倉庫管理効率化のアイデア
  5. 5.まとめ

倉庫管理とは?

倉庫管理と在庫管理とでは、はじめに前者の業務内容を把握すると明確になります。

Sa_colum2_20201008.jpg

まずは「入庫」。倉庫の荷物が入ってきたときに行う作業です。ここでは、棚卸しや入庫伝票の照合、検品仕分けが行われます。

次に「出庫」。商品が出荷されるときの作業です。ピッキングや検品、梱包、出庫伝票の照合などが行われます。

そのほか、倉庫管理業務としては棚卸しや、商品によっては温度管理などが必要になります。このように、倉庫管理とは製品等が倉庫に入り、保管され、出荷されるという一連のフローにおいて、倉庫内で行われるすべての作業のことを指します。

在庫管理とは?

「倉庫で行われるすべての作業」のなかに、在庫管理は含まれます。つまり、在庫管理は倉庫管理の一部というわけです。しかし、その目的は「原材料や仕掛品、製品といった在庫を適正に保ち、管理すること」であり、倉庫管理とは意味合いが異なります。以下からは、在庫管理を行う重要性を3つの視点から解説します。

在庫の削減

現場としては在庫を多く抱えておくのが安心ですが、経営者やマネジメントからすると余分な在庫は削減したいもの。適正数へと管理することで、両者にとって最適な状態が維持できます。

在庫責任の明確化

在庫切れや在庫過多といった責任の所在は分かりにくいものです。そのため、営業部門や生産部門で責任のなすりつけ合いになることもしばしば。在庫管理を行う部署が決まっていることで、責任の所在が明確になります。

キャッシュフロー改善

在庫は、賃借対照表における棚卸資産に該当します。しかし、時間の経過と共に少しずつ価値が減少してしまいます。また、資産ではあるものの現金化ができなければ黒字倒産もあり得ます。在庫管理を行うことは、こうしたキャッシュフローの改善にもつながるのです。

倉庫管理と在庫管理の違いは「対象」と「目的」

以上のことから、倉庫管理と在庫管理の違いをまとめてみましょう。ポイントになるのは「対象」と「目的」です。

Sa_colum3_20201008.jpg

まず、倉庫管理の対象は入庫・在庫・出庫など、倉庫に関わるすべての部分です。逆に言えば、倉庫外についてタッチすることはほとんどありません。一方、在庫管理は“在庫データ”が対象です。責任や資産的価値が紐付くなど、倉庫管理にはない概念が付与されています。また、管理するのは倉庫だけではありません。場合によっては工場や店舗など、倉庫外の在庫についてもマネジメントが必要です。

次に目的を比較してみましょう。倉庫管理は倉庫内の設備管理・人員配置などを適正化することで、倉庫作業の効率化を目指します。無駄のない正確な入庫・出庫・棚下し等の業務に向けた管理と言えるでしょう。

一方、在庫管理の目的は在庫量の適切な管理・維持によって、企業の利益を最大化することです。加えて、責任の所在を明らかにし、円滑な事業運営を行うことにもつながります。

倉庫管理効率化のアイデア

最後に、倉庫管理を効率化するためのアイデア例をいくつかご紹介します。

倉庫内レイアウトの変更・改善

倉庫は誰もが使いやすいように整備されている必要があります。そのため、庫内のレイアウトを変更することも効率化に向けた施策のひとつです。

まずは在庫・荷物の置き場所を把握しましょう。そのうえで、分かりにくいものはないか? ピッキングの作業動線を短縮できる箇所がないか? などの精査を行います。

大がかりなレイアウト変更は多大な労力と時間を要しますが、その後の作業が効率化されれば短期の内に元は取れるでしょう。

在庫・荷物のロケーション管理

在庫・荷物が現在どの棚に置かれているかを管理することは、入庫・出庫・棚卸しなど、すべての作業において重要です。そのため、在庫・荷物のロケーション管理は倉庫管理で欠かせません。

なお、ロケーション管理には「固定ロケーション」と「フリーロケーション」の二種類があります。前者は製品ごとに保管する棚を固定する方法です。定番商品などを大量に在庫しておく際などによく用いられます。管理方法としては非常にシンプルで分かりやすいのですが、在庫数が少ないタイミングでは無駄な空間が生まれてしまうというデメリットがあります。

一方、フリーロケーションは倉庫の状況によって保管場所を柔軟に変える方法です。流通量が季節ごとに変わる商品などの場合に用いられます。保管場所を柔軟に拡張・縮小できるのがメリットですが、システム化ができていない倉庫で運用するのは困難です。

ピッキングリストの作成

Sa_colum4_20201008.jpg

小規模な店舗内倉庫などならまだしも、ある程度の規模になると、商品の場所を記憶するのは困難です。そこで重要になるのがピッキングリストです。

ピッキングする商品とそれぞれの保管場所が記載されているので、作業の時間短縮が可能。さらに、はじめて作業する人であってもピッキングが行えるため、業務の平準化にもつながります。

バーコードやICタグを使った棚卸し

棚卸しを手作業で行うのは時間と労力がかかりますし、何よりもミスが発生します。ダブルチェックなどを行えば、より多くの人件費がかかってしまうことも。これを改善するには、バーコードやICタグを使った棚卸しがおすすめです。

ハンディスキャナでの作業は効率的かつ正確です。ミスと手間を大きく削減できます。また、最近はスマホやタブレットなどを用いて作業ができるシステムも登場しています。

WMS(倉庫管理システム)の導入

ここまででご紹介した倉庫管理の効率化施策は、WMS(倉庫管理システム)の導入でほとんど実現が可能です。むしろ、フリーロケーションやピッキングリストの自動生成、ハンディスキャナを使った棚卸しは、システムなしでは実現が難しいとさえ言えます。さらに、基幹システムと連携をすれば、倉庫管理だけでなく在庫管理にも好影響が加わるでしょう。

また、物流に関わるソリューションの導入もおすすめです。たとえば当社がご提供する統合物流ソリューション「LogiWorks」の場合、WMSだけでなく、マテハンやハンディ、IoTなどを必要に応じて導入可能。さらに、LMSを用いたより総合的な物流管理にも対応しております。

まとめ

倉庫管理と在庫管理は、対象と目的に大きな違いがあります。しかし、いずれも企業に取っては欠かせないマネジメント業務に変わりありません。自社の現状を踏まえて、必要があればシステム導入による改善を測るなどの施策を検討しましょう。

LogiWorks.JPG

  • LINE
  • Mail