AIチップへの期待

代表取締役社長 山本 智明

いつもご愛読頂き、誠にありがとうございます。

今回は皆さんが興味を抱いているAIについて、AI活用の肝となるAIチップについて記載したいと思います。
インターネットの記事でも徐々にAIチップの話が盛り上がってきました。
世の中のエネルギーを大量に消費するというのを抑える目的と演算スピードが足りないという2つの問題の解決になるので、この流れは至極当然だと思います。

個人的にはAIチップにはとても期待しています。
現在、NVIDIA社が学習用チップとして有名ですが、本来GPUはグラフィックエンジンなのでAI専用とはいいがたく、やはりきちんと本来の目的に沿ったものを作るべきでしょう。
速度については専用化しても足りないとは思いますが、AI活用を加速させる事が期待できる量子コンピュータを1チップ化するというのはまだまだ先になりそうです。
とは言え、ソフトウェアで処理させるよりは圧倒的に高速化が期待できます。
理想は量子コンピュータのように現在のコンピュータの仕組みでない実現方法にしないと根本的なブレークスルーは望めないとは思いますが、これは科学技術の進化をもう少し待たなければならないですね。 

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また、AIチップは高価であり、コストはかなり大きな問題です。
個人で利用するにしても、企業で使うにしても投資対効果は大切です。
投資効果を得るには現在のGPUボードはかなり高額ですので気軽に使うのも難しいという問題があります。
安価なものもありますが、遅すぎて使い物になりません。満足できる処理速度が得られたとしてもコストが高くてはどうしようもありません。

私が気になっているのはこういう問題が大きくなると、これ以上複雑な事を行うにはコストがかかりすぎて、結果第2次AIブームと同じ道を歩むのではと危惧しています。
もちろん当時よりもかなり高度な事ができるようになっているのは事実であり、投資効果を見込めるシチュエーションは増加しています。

ブームで終わらない為にも、現在の技術で考えられる最高の最適化されたAI専用チップを作り、AIチップを大量に使う事で投資効果を見込めるシチュエーションを早期に増やすべきだと思います。
MicroAI協調について 」というコラムを以前記載しましたが、画像認識や音声認識、数値予測など特定シチュエーションの特定分野で高速に学習、推論するチップを大量に製造して量産効果で価格低減し、専用チップを多く搭載して処理出来るものを作れば実用面での実績も積み上げられるように思われます。

また専用チップ化できれば組込分野にも期待が膨らみます。
家電やスマホ、自動車、産業機械、さらには家やビル等の建築物などに活用されていく事でインテリジェンスな「もの」が出来上がります。そういえば昔、ファジー扇風機とかファジーエアコンがありましたね。
現代版で考えると本人識別が出来て、バイタルデータと制御データ、さらに本人の快適具合を音声認識で確認すれば好みデータとして利用できます。
そこに外部環境(気温、湿度)、制御データと組み合わせれば本人が最適と思う空調制御も学習可能と思われます。 

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電子レンジもちょっとした事ですが、レンジに入れる食材を画像と音声で伝えると学習し、次からは前回のレシピに合わせて自動的に調理してくれるというのはどうでしょうか。
カメラにかざすか、音声で伝えると各食材の量などに合わせて、温度・調理時間を自動的にセットしてくれると助かります。
その他に本人識別機能があれば、飲み物はちょっと熱いとかぬるいとかを後で言っておけば、利用者毎に次回から温度を調整してくれるというのもうれしい機能かもしれません。

このような機能はちょっとした事ですが、本人識別と結果データが必要であり、機械に行わせるには比較的高度な内容になります。
しかし、AIチップで安価に実現できれば結構便利だと思われます。
だんだん『2001年宇宙の旅』のHALのように行動や好みを分析されてしまう世の中になるのでしょうかね。
統計的な回答しか出しませんが、確実でないところが不安でもあり、ある日突然すべてのマシンで本人識別されなくなると怖いですが。

皆さんはどのように思われますか?

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