DBサーバーのクラスタリングと併用し「究極の可用性」を実現。

お客様に聞く

導入前に抱えていた課題

  • 障害の影響が、発注など時間的制約のある処理に及ぶと、テープ方式のバックアップではリカバリしきれない巨額の損失を招く。
  • ASP型サービスであるため、エンタープライズ系と同等レベルの投資は困難。

導入後

  • 10分間隔で稼働DBを代替DBに複製することで、ディスクに障害が発生しても、ほぼ直前の状態でサービスを復旧できるようになった。
  • ビジネスモデルに見合う投資額で、サービスの信頼性を向上させた。

外食チェーン店など、フードサービス業向けに業務システムを提供するASPのメディアミックス。同社は、全国1600店舗を運営する大手給食などフードサービス企業向けASPサービスを支えるインフラに、Oracle RAC 10gStandard Edition (Oracle SE RAC)のクラスタと併用するデータベース・バックアップシステム「Standby Express」を導入した。万一のシステム障害に際しても”サービスを止めない”ことを最重要課題としていた同社は、最小限の投資で可用性を極限まで高められる「Standby Express」の導入によって、顧客の信頼をより強固なものにすることができた。

株式会社メディアミックス

本社 東京都品川区西五反田2-11-17
代表取締役社長 川久保 俊彦
設立 1987年6月17日
ホームページ http://www.mediamix.co.jp/
事業内容
  • フードサービス関連企業向ソフトウェアパッケージの開発・販売
  • フードサービス関連企業向POS用ソフトウェアの開発・販売
  • 食品流通小売・卸売・物流業向ソフトウェアパッケージの開発・販売
  • ソフトウエアパッケージのインターネットにおける配信サービス
    (SaaS/ASP、CloudComputing)
  • 書店向ソフトウェアパッケージの開発・販売
  • JA向け資産管理ソフトウェアパッケージの開発・販売

もくじ

  1. 1.可用性の追求とコストのバランス、両立の難しいテーマに最適解
  2. 2.安心して運用できるシステムのシンプルさが決め手
  3. 3.安心のオンサイトサポートメール通知機能で業務負荷も軽減
  4. 4.DRシステムで信頼性をさらに強化、ニーズの多様化への対応も

可用性の追求とコストのバランス、両立の難しいテーマに最適解

同社が「FOODIT21」の運用で最も気にかけているのが、サービスの可用性だ。同社サポートエンジニアリンググループ、スペシャリストの武田和彦氏は、“サービスを止めない”ことの重要性を次のように説明する。「例えば、食材発注は、日中の決められた時間に登録されることが多いですが、障害等で処理が遅れてしまうと、調達が間に合わず、翌日の営業を止めてしまう事態になりかねません。何があってもサービスを維持させる。食文化を支える者としての責務だと考えています。」

飲食店の稼動サイクルは似通っており、各店舗がシステムを利用するのは、客足が落ち着く午後の特定の時間帯や、月末の棚卸時期などに偏る傾向にある。そうした集中アクセス時にシステムがダウンすると、日次のバックアップデータなどで事態を収束させることは極めて困難だ。システムダウンはもとより、レスポンスの低下でさえも、ユーザに多大な損害を与えることに変わりはない。

武田氏はまた、「どんなに堅牢な仕組みでも、故障しないシステムはありません。万一の障害時に、いかに迅速に事故前の状態に戻せるかという点が課題でした。」と、サービスを止めないためにはバックアップでの再現性が重要だと強調する。再現性を高めるには、エンタープライズ系で適用されるリアルタイムの完全多重化が理想である。しかし、コストプレッシャーの高いフードビジネス向けサービスでは、エンタープライズ向けと同等の投資を行うことは現実的でない。高レベルの可用性を最小限の投資で実現する。この難しいテーマの最適解となったのが、YDCの「Standby Express」だった。

安心して運用できるシステムのシンプルさが決め手

同社が「Standby Express」を選定した理由は、コストパフォーマンスの高さにとどまらない。
既にOracle SE RACを導入済みであったため、選定するツールは、同システムに対応していることが前提だった。武田氏は、ツール選定の経緯について次のように話す。「初めにオラクル社のツールData Guardを検討しましたが、コスト面の折り合いがつかず、他社のOracle対応製品を検討することになりました。候補製品を見定める際に重視したのは、何より、システムが簡潔でわかりやすいことです。システムが複雑になると運用負荷が高くなりますし、処理にブラックボックスがあっては社内で状態を検証できなくなり、顧客への迅速な回答ができなくなるからです。」

「Standby Express」の仕組みは、極めてシンプルだ。稼動用/待機用のDBサーバにプログラムをインストールし、稼動用DBのアーカイブログ(更新履歴)を一定間隔で待機用DBに転送することで、双方を同期させる。同社では、転送サイクルを10分と設定している。これにより、万一共有ディスクが壊れても、1コマンドの簡単な切替え操作で、影響を10分未満に抑えることができる。

安心のオンサイトサポートメール通知機能で業務負荷も軽減

「Standby Express」は、2008年4月に導入が決定し、その後、約2ヶ月間にわたる徹底した負荷テストを経て、同年7月に稼動した。導入の過程では、同社独自の工夫もあった。一つはネットワークの利用方法だ。DBの複製にはログ転送用の回線が必要だが、サービス用のネットワークと共用してはレスポンスの悪化を招くため、それぞれ別のネットワークを割り当てることとした。もう一つはHWの利用方法だ。従来本番用に利用していたノードおよびストレージを待機用に転用し、本番用のノード、ストレージを新たに設置するアプローチで構築した。その際、ログの転送とリバース処理に必要な容量を確保するため、待機用DBの容量を拡張した。

「Standby Express」はサポートにも特長がある。同社が「Standby Express」の運用に関して評価したのは、稼働状況をメール通知する機能である。異常時のアラートはいうまでもなく、正常稼働でも日次で通知されるという点が、業務の省力化に役立っているという。また、オンサイトサポートに対応している点も安心感が高いという。バックアップシステムは、最悪の場面でいかに迅速に復旧できるが大きなポイントだ。そのため、自社で解決できない場合は、YDCの技術者によるオンサイトでのサービスは欠かせない。

DRシステムで信頼性をさらに強化、ニーズの多様化への対応も

近年、多くの企業で、内部統制やISMSへの対応が強化されている。フードサービスビジネスの基幹業務を担う同社は、こうしたユーザ環境の変化に合わせた対応を模索している。

一例としては、本格的なDRシステムの構築だ。「Standby Express」を利用したバックアップシステムを遠隔地に置くことで、地震などの災害に際しても、サービスを止めない仕組みを実現する。併せて、ユーザの要求レベルが多様化していることを受け、高度なサービスレベル求めるユーザには、従来と異なる課金体系で特別な技術基盤を提供するなど、サービスのバリエーションを増やしていくことも検討している。同社のASPサービスは、可用性とコストパフォーマンスを両立したインフラの確立によって、あらたな進化を遂げようとしている。

お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

  • 記載の担当部署は、取材時の組織名です。
  • 本事例は2008年10月時点の内容を、株式会社メディアミックス様の了解のもと一部加筆・修正したものです。

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